INGグループ

INGグループ(ING Group)は、オランダのアムステルダムに本拠を置く、銀行業を中心とした世界的な金融グループです。

1991年から2016年までは、保険業と銀行業が融合された世界的な金融コングロマリットでしたが、2000年代後半の世界金融危機でINGが経営危機に陥り、その再建策として、全ての保険部門(資産運用業務を含む)と米国部門(ING U.S.)の売却が行われました。

目次:コンテンツ構成

INGグループの概要

INGグループは、オランダに本拠を置く、銀行業を中心とした大手金融グループです。

INGグループのロゴマーク

INGグループのロゴマークは、発祥の地であるオランダ王国の形を模した「ライオン」がシンボルとなっています。

・ライオン:オランダ王室の紋章に用いられている
・オレンジ色:オランダのナショナルカラーである

INGグループの世界展開

INGグループは、ベネルクス(オランダ、ベルギー、ルクセンブルグ)を主要拠点とし、西ヨーロッパ、東ヨーロッパ、アジア・パシフィック、南北アメリカで主に銀行業務を行っています。

また、日本においては、アイエヌジー バンク エヌ・ヴイ 東京支店(ING Bank N.V., Tokyo Branch)がホールセール・バンキングを行っています。

グループ名 ING Group
中核会社 ING Groep N.V.
本社所在地 オランダ王国 アムステルダム
事業内容 ホールセールバンキング、 リテールバンキング
上場 ユーロネクスト、ニューヨーク証券取引所

INGグループの沿革

INGグループは、1991年に誕生し、保険業と銀行業が融合された世界的な金融コングロマリットとして一世を風靡しましたが、2000年代後半の世界金融危機で経営危機に見舞われ、2010年代半ばに銀行部門の「INGグループ」と保険部門の「NNグループ」に分離されました。

INGグループの形成

INGは、"Internationale Nederlanden Groep"の略で、1991年3月にオランダで1世紀半の伝統を誇る世界的な保険会社「ナショナーレ・ネーデルランデン」と、オランダの大手銀行「NMBポストバンク」との合併により、保険業と銀行業が融合された世界的な金融コングロマリットとなり、INGグループが形成されました。

・1845年:ネーデルランド保険会社を設立
・1863年:ナショナーレ生命保険銀行を設立
・1991年:ナショナーレ・ネーデルランデン(ネーデルランド保険会社とナショナーレ生命保険銀行が合併して誕生)とNMBポストバンク(NMB銀行とポストバンクが合併して誕生)が合併して、INGグループが誕生

INGグループの発展

INGグループは、1990年代から2000年代にかけて、世界有数の総合金融サービスグループとして、欧州や北米、中南米、アジア、豪州など世界の多くの国々で、個人・法人・機関投資家等の顧客に対して、銀行・資産運用・生命保険・年金事業を展開し、豊富な経験と専門知識を活かした卓越したサービスで多様なニーズに応えていました。

・1997年:ニューヨーク証券取引所に上場
・2002年:ING HOUSE(グループ新本社屋)が完成
・2003年:INGダイレクトが英国で業務開始
・2004年:アリアンツのカナダにおける損害保険事業を買収
・2005年:中国の北京銀行と資本提携を完了

INGグループの危機と再編

2000年代後半の世界金融危機により、INGが経営危機に陥ったことで、その再建策として全ての保険部門(資産運用業務を含む)と米国部門(ING U.S.)の分離(売却)が行われ、銀行業を中心としたグループに再編されました。

◎INGの保険部門(資産運用部門を含む)は「NNグループ」となり、ユーロネクストに上場した。

◎日本法人はNNグループの傘下となり、2015年にアイエヌジー生命保険が「エヌエヌ生命保険」に、またアイエヌジー投信が「NNインベストメント・パートナーズ」に商号変更された。

・2008年:世界金融危機で経営危機に陥り、オランダ政府から資本注入を受ける
・2009年:再建策として、全ての保険部門(資産運用部門を含む)を売却(分離)する方針を発表
・2013年:INGグループからの分離計画の一環として、米国部門(ING U.S.)がニューヨーク証券取引所に上場
・2014年:ING U.S.は社名を「Voya Financial」に変更、INGの保険・資産運用部門の「NN Group(NNグループ)」がユーロネクストに上場
・2016年:INGグループがNNグループの全株式を売却完了

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