ばら積み船

読み方: ばらずみせん
英語: Bulk carrier
分類: 海運

ばら積み船は、正確には「撒積貨物船(ばら積み貨物船)」と言い、鉄鉱石や石炭、穀物、アルミ塊、銅鉱石などの大量の貨物を梱包せずに、そのまま輸送する船をいいます。

大量・ばら積み貨物(=バルク)、乾貨物(=ドライカーゴ)といった言葉から、「ドライバルカー(バルカー)」や「バルクキャリアー」とも呼ばれ、現在、様々な種類があり、運ぶ貨物の量や寄港地の規模・設備などに合わせて利用します。

一般にばら積み船は、標準的な載貨重量トンが大きい順に、VLOC、ケープサイズ、パナマックス、ハンディマックス、スモールハンディなどのサイズ別の呼称があります。また、特定の貨物を最も経済的・効率的に輸送できるように設計・建造された、鉄鉱石船や石炭船、木材チップ船などの専用ばら積み船もあります。

◎荷役のためのクレーンを持つ船と、クレーンを持たず陸側の設備で荷役する船がある(通常、パナマックス以上のサイズの船にはクレーンがない)。

◎船の構造面では、船倉の上部にハッチカバーがあり、荷役をする時だけ開ける。

ばら積み船の例

<ばら積み船のサイズ別の呼称>

●VLOC(Very Large Ore Carrier)

非常に大きな鉄鉱石運搬船。経済性を追求し、大型化が加速する中で運航されるようになった。

●ケープサイズ

鉄鉱石や石炭、穀物など、どんな貨物にも対応する、ばら積み船の中で最も大きな船型。パナマ運河を通航できず、喜望峰(Cape of Good Hope)回りで太平洋と大西洋を行き来することから名づけられた。

●パナマックス

パナマ運河を通航できる最大船型で、長さ900フィート(約274m)以内、幅106フィート(約32m)以内の船。

●ハンディ

パナマックスより小さい船型の呼称には「ハンディ」という言葉が入る。世界の大半の港に入出港できる便利さに由来し、この船型はクレーンを装備し、荷役設備のない港でも荷役が可能で、多様な貨物を運ぶ。

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