フレーミング効果

読み方: ふれーみんぐこうか
英語: Framing Effect
分類: リサーチ

フレーミング効果(Framing Effect)は、質問や問題の提示のされ方によって、意思決定が異なることをいいます。

人が何らかの意思決定をする場合、情報の意味する内容が同じであっても、その問題認識の心理(決定フレーム)によって結果が異なる現象を指し、その根本には、人は普段、意外なほど理性的な判断をしていないことがあります。

一般にフレーミング効果の主なポイントとして、人は言語表現の違いで意思決定が変わってしまうこと、人は利益(ポジティブ)か損失(ネガティブ)かで判断する傾向があることが挙げられます。

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フレーミング効果の活用

世の中において、「ものは言いよう」と述べられることがありますが、行動経済学の分析によると、物事の見方やフォーカスの当て方によって、人の判断や選択に大きな影響を及ぼすことが分かっています。

これより、フレーミング効果をうまく使えば、政治的・経済的に人の意思決定や行動を左右することが容易であり、現在、政府の世論誘導、メディアの世論調査、ニュースの見出し、企業のCM・広告などで、魅力的に思える表現(フレーズ)が日常的に数多く使われています。

フレーミング効果の具体例

フレーミング効果の身近な具体例として、以下が挙げられます。

◎「コーヒー代が年間1万8,000円」という表現より、「1日50円でコーヒーが飲める」という表現の方がお得に感じる。

◎コンビニでの「おにぎり100円セール」は、120~130円のおにぎりがワンコインで安く買えるように思える。

◎預金の広告で「年2%」などと通常より高い金利を表示し、その下の方に小さな字で「預入期間3カ月」なとど記すケースがよくある。当初は高い利率であるが、その期間を過ぎると通常の低い金利に戻るので、年間の実質金利はずっと低い。

◎不動産広告で「家賃とほぼ変わらない値段でマンションが買える」は、高額なマンション購入の心理的敷居を下げている。

◎通販番組で「今回は、特別にこれもあれも付けて何と○万円、金利も負担します」は、いつも同じ売り方をしているのに、なぜか安く感じる。

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