通貨切り下げ

読み方: つうかきりさげ
分類: 通貨政策

通貨切り下げは、ある国の通貨の交換比率を対外的に引き下げることをいいます。これは、固定相場制管理変動相場制などの管理通貨制度を採用している国が、自国通貨が弱く(安く)なるように為替レートを意図的に変更することをいいます。

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管理通貨制度の通貨切り下げ

通貨切り下げは、途上国や新興国において、為替相場の変動を管理する「管理通貨制度」に対する通貨政策です。

一般に通貨切り下げを行うと、輸出品の相対価格が安くなるため、輸出などで国際競争力が高まるといったプラス効果がある反面、輸入品の価格が上がるといったマイナス効果もあります。

変動相場制の通貨切り下げ

変動相場制を採用している国では、外国為替市場(市場原理)で適正なレートに自動的に調整されるため、本来、通貨切り下げはありませんが、一方で市況ニュースや経済記事などで「(実質的な)通貨切り下げ」といった言い回しが使われることがあります。

これに関しては、例えば、金利引下げや量的緩和などの金融緩和政策を行って、外国為替市場で自国通貨を基軸通貨に対して安く誘導するケースなどが挙げられ、通常は、自国の為替レートを米ドルに対して低くすることを意味します。

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