高圧経済

読み方: こうあつけいざい
英語: High pressure economy
分類: 経済

高圧経済は、国内の需要が供給を上回り、投資等が活発化して、さらに需要圧力が高まる傾向にある経済をいいます。

1956年に米国のエコノミストであったヘンリー・ウォーリック(1914-1988)に提唱された古い概念で、多少の期間、インフレ率が中央銀行の目標値を上回ったり、労働市場の需給逼迫が起きたりするような経済状況を指します。

また、高圧経済政策とは、現在の供給能力を上回る需要維持を推進する政策で、ある程度景気が良くても、金融緩和策や財政刺激策を継続して多少の経済の過熱状態を保つことをいい、そのリスクとして、インフレが進行する可能性があります。

長年、インフレが進行した時代では、高圧経済は否定されましたが、リーマンショックなど世界金融危機後の2000年代後半以降、いくら強力な金融緩和策を続けても危機前の力強い経済活動の水準を長く回復できない中、2016年10月にFRBのイエレン議長が講演で言及したことにより、再度注目されるようになりました。

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