貯蓄のパラドックス

読み方: ちょちくのぱらどっくす
分類: 概念

貯蓄のパラドックスは、個人が貯蓄を増やすと、社会全体では貯蓄が減ってしまうという「パラドックス(逆説)」をいいます。

合成の誤謬の一つの例で、国民所得が一定とした場合、個人の貯蓄意欲の増大により、個人の貯蓄量は増大する一方で、経済全体の立場で見ると、貯蓄意欲の増大が消費支出の縮小となり、それが国民所得の減少と結び付き、結果として貯蓄水準が減少せざるをえない現象を指します。

なお、合成の誤謬とは、経済学の用語の一つで、ミクロの視点では正しいことでも、それが合成されたマクロの世界では、必ずしも意図しない(好ましくない)結果が生じることをいいます。

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