世界銀行

読み方: せかいぎんこう
英語名: The World Bank
分類: 国際機関

世界銀行は、「世銀」とも呼ばれ、国際連合の専門機関の一つで、主に途上国の政府や民間企業に対して融資等を行う公的な国際金融機関をいいます。これは、アメリカ合衆国のワシントンD.C.に本部が置かれ、国際復興開発銀行(IBRD)、国際開発協会(IDA)、国際金融公社(IFC)、多数国間投資保証機関(MIGA)、国際投資紛争解決センター(ICSID)の5つを併せて「世界銀行グループ」と呼ばれ、また単に「世界銀行」と言った場合は、国際復興開発銀行と国際開発協会の2つを意味します。

現在、世界銀行グループは、貧しい国々の経済を強化することによって世界の貧困を削減し、かつ経済成長と開発を促進することによって人々の生活水準を改善することを目標としています。また、主な機能は、加盟する途上国への経済成長を目的とした融資業務であり、各々の機関は世界銀行の総裁の指揮・統括のもとで業務を遂行しています。ちなみに、国際社会では、世界銀行の総裁には米国出身者が、また国際通貨基金の専務理事には欧州出身者が選出されるのが暗黙の了解となっています。

<2030年までに達成すべき2つの目標>

・極度の貧困を撲滅:1日1.90ドル未満で暮らす人々の割合を2030年までに3%以下に減らす。
・繁栄の共有を促進:各国の所得の下位40%の人々の所得を引き上げる。

世界銀行の沿革

第二次世界大戦末期の1944年に、連合国代表が米国のニューハンプシャー州・ブレトン・ウッズに集合し、戦後の世界経済の安定と復興について協議し、この時に国際復興開発銀行(IBRD)と国際通貨基金(IMF)を創設する協定が起草され、翌年の1945年に国際復興開発銀行が設立されました。

当初は、米国のワシントンD.C.の本部を唯一の拠点として、職員も技師や金融アナリストのみで占められていましたが、今日では、エコノミスト、公共政策・セクター別・社会科学分野の専門家など幅広い分野の職員を有しているほか、全職員の3分の1以上が国別の現地事務所に勤務しています。

設立以降、世界銀行は、単一の機関から5つの開発機関が緊密に結びついたグループへと拡大を遂げ、現在、最も重要な目標は、包括的かつ持続可能なグローバリゼーションを通じた貧困削減となっています。

世界銀行の組織

世界銀行は、189カ国が共同で運営する機関であり、加盟国(出資国)の代表である「総務会」が最高意思決定機関となっており、通常、総務は各加盟国の財務相や開発相が務めています。現在、総務会は、世界銀行グループおよび国際通貨基金(IMF)と共に、年に一度、年次総会を開催しています。

なお、総務会は、25名の理事に特定の権限を委任しており、また理事は世銀本部に常勤し、業務を遂行しています。

●世界銀行グループ総裁は、理事会の議長を務め、世銀全体の運営をつかさどっている。(総裁は理事会で選出、任期は5年)

●理事は、世界銀行の理事会を構成しており、通常1週間に2回以上会合を持ち、貸付や保証、新政策、運営予算、国別援助戦略、借入・資金調達の承認に関する決定など、業務を監督している。

●日々の業務については、総裁、幹部、上級職員、およびグローバル・プラクティス、クロス・カッティング・ソリューションズ・エリア、地域、職務を担当する副総裁の指揮下で進められている。

世界銀行グループの構成

現在、世界銀行グループは、5つの機関から構成されています。

国際復興開発銀行(IBRD)
1945年に設立され、世界銀行グループの中で最も歴史が長く、また単一機関としては最大の開発資金の融資機関となっている。

国際開発協会(IDA)
1960年に設立され、IBRDと共通の使命や組織、スタッフのもとに活動を推進し、IBRDの姉妹機関として、途上国の中でも特に貧しい国々を支援している。

国際金融公社(IFC)
1956年に設立され、途上国の民間セクターの活動を支援することにより、途上国の経済開発を促進することを目的としている。

多国間投資保証機関(MIGA)
1988年に設立され、途上国に投資を行う際の非商業リスク(収用、通貨の兌換停止・送金制限、戦争や内乱、契約不履行など)を保証することで、途上国に対する外国直接投資を促進している。

国際投資紛争解決センター(ICSID)
1968年に設立され、国際投資紛争の調停と仲裁を行う場を提供することで、外国投資の促進に貢献している。