円借款

読み方: えんしゃっかん
分類: 世界経済|支援

円借款は、外国(開発途上国)との合意に基づいて、日本政府が行う円資金による信用供与をいいます。これは、日本政府開発援助(ODA)で行われる有償資金援助のうち、開発途上国に対して、低利かつ長期の緩やかな条件で開発資金を「円で貸し付けるもの」を指します(実施は、国際協力銀行が担当)。

現在、円借款の対象となる地域は、歴史的・地理的・経済的なつながりを反映し、アジア地域を中心に約百カ国に及びます。また、開発途上国の経済発展には、その土台となる経済社会の基盤整備が不可欠であることから、電力・ガス、運輸、通信、農業など社会インフラを中心に支援しているほか、近年では、地球規模問題や環境保全、人材育成、貧富の格差など多様な開発課題にも対応しています。

<円借款の意義について>

●ミレニアム開発目標への対応

開発途上国から事業資金が返済されることから、国連のミレニアム開発目標の達成に向け、多くの資金を必要とする大型事業に対し、国民負担が少ない形で支援することができる。

●持続性への貢献

開発途上国にとっては、投資コストの回収を図ろうというインセンティブを持つ契機となり、開発事業の持続性を確保しようとする努力を促進し、これによりミレニアム開発目標の達成とその持続性にもつながる。

●開発途上国の自主性の促進

返済義務を伴うことから、開発途上国は円借款の資金を無駄なく活用し、経済や社会の開発・発展を効率的に達成するための努力を行い、自主性を高める効果がある。

●依存から自立への橋渡し

円借款は、民間資金では対応しきれない資金ニーズを満たすことにより、開発途上国の自立へのプロセスを支援することができる。

●資金の安定性

円借款は、継続した資金の供与が可能なことから、安定的で予測可能性の高い開発資金として機能する。

●開発途上国との関係強化

円借款は、日本政府と開発途上国政府との合意に基づき、資金の貸付、事業の実施、返済等の長期的な関係が続くため、これを通じて開発途上国との長期的かつ安定的なパートナーシップを築くことができる。