TPP(環太平洋パートナーシップ協定)

読み方: てぃーぴーぴー
英語名: Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement
分類: 世界経済|国際協定

TPPは、"Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement"の略で、日本語では「環太平洋戦略的経済連携協定」や「環太平洋パートナーシップ協定」とも呼ばれ、太平洋周辺の12カ国による包括的な経済連携協定をいいます。これは、元々は2006年5月に発効した、シンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイの4カ国が参加する自由貿易協定が原型で、その後、米国、豪州、ペルー、ベトナム、マレーシア、メキシコ、日本、カナダを加えた12カ国で交渉が行われ、2015年10月に大筋合意に至りました。

一般にTPPの仕組みは、2001年1月に発効したニュージーランドとシンガポールのANZSCEP(FTA)をベースとしており、原則として、例外品目がなく、100%自由化を目指す質の高いFTAとなっています。また、同時に極めて包括的な協定であり、物品の貿易や税関手続き、知的財産、政府調達、サービス貿易など、投資を除く幅広い分野を対象とする包括的なFTAであり、労働と環境も補完協定として協力が規定されています。さらに、本協定が戦略的協定とされているのは、APEC(アジア太平洋経済協力)のモデル協定として作られ、APEC諸国の加盟を企図し、APECのFTA協定への発展性を内包している点にあります(他国にも門戸を開放)。

TPPの参加国(2015年10月合意時)

オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、米国、ベトナム

TPPの基本的な考え方

●高い水準の自由化が目標

アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)に向けた道筋の中で、実際に交渉中のものであり、同地域における高い水準の自由化が目標である。

●非関税分野や新しい分野を含む包括的な協定

FTAの基本的な構成要素である物品市場アクセス(物品の関税の撤廃 ・削減)やサービス貿易だけでなく、非関税分野(投資、競争、知 的財産、政府調達等)のルール作りのほか、新しい分野(環境、労 働、分野横断的事項等)を含む包括的協定として交渉されている。

TPPの経緯

・2006年5月:シンガポール、ニュージランド、チリ、ブルネイからなる「P4」が発効。
・2008年9月:米国が交渉開始の意向を表明。
・2010年3月:米国、オーストラリア、ペルー、ベトナムを加え、8カ国で交渉開始。
・2010年10月:マレーシアが交渉参加で計9カ国に。
・2011年11月:日本、カナダ、メキシコが交渉参加に向けた協議開始 の意向を表明。
・2012年10月:カナダとメキシコが交渉参加で計11カ国に。
・2013年7月:日本が交渉参加で計12カ国に。
・2015年10月:アトランタ閣僚会合で大筋合意が成立。
・2016年(今後):協定の早期署名と発効を目指す。

TPPの主な特徴

21世紀型の画期的な協定にしており、次世代の課題を取り上げつつ、世界の貿易の新たな基準を設定している。

・包括的な市場アクセス
・コミットメントに対する地域的アプローチ
・新たな貿易課題への対処
・包摂的な貿易
・地域統合のプラットフォーム