銀行同盟

読み方: ぎんこうどうめい
英語名: European Banking Union
分類: 世界経済|欧州

銀行同盟は、EU(欧州連合)において、域内の銀行の監督や救済、破綻処理、預金者保護の機能などを統合する仕組みをいいます。これは、EU全加盟国の強固な金融の枠組みを構築するもので、「単一監督メカニズム(SSM:Single Supervisory Mechanism)」、「単一破綻処理メカニズム(SRM: Single Resolution Mechanism)」、「預金保険制度(DGS=Deposit Guarantee Scheme)」の3つが大きな柱となっています。

一般に銀行同盟は、金融危機や債務危機を教訓に安定した単一通貨市場のための取り組みとして導入されたもので、域内の銀行が危機に陥った場合、公的資金によって救済するのではなく、株主や債権者などの当事者の負担で救済することになります。これにより、税金の使途が健全化し、銀行も安定することにより、欧州市民は緊縮財政に苦しむことなく、将来の不安から解放され、また市場に資金がまわり、経済は活力を取り戻すことになります。

なお、銀行同盟の設立にあたり、ユーロ圏金融政策を担う欧州中央銀行(ECB)に「単一の監督権」が付与されたことで、ECBはユーロ圏全ての国の銀行の監督責任を直接または間接的に持ち、規定の自己資本要件に違反した、あるいは違反する危険性のある銀行に対して早期に介入し、是正措置を要求できるようになりました。

●単一監督メカニズム(SSM)

ECBがユーロ圏内の銀行に対する単一の監督権を持つという仕組み。従来の金融政策運営と新たな銀行監督任務を明確に分離するため、ECB内に銀行監督理事会が設けられ、運営委員会、監督の意思決定に対する権限を持つ政策理事会、および調停員を配置している。

●単一破綻処理メカニズム(SRM)

危機の際に、迅速な意思決定と破綻処理を行い、他のユーロ圏の国々への伝播を防ぐ仕組み。一元的に意思決定を行うことにより、各国で破綻処理を行うよりも効率的な対処が可能となり、金融への悪影響を最小化することができる。

●預金保険制度(DGS)

EU共通のルールとして、各国が預金者一人あたり10万ユーロまで保護し、銀行破綻から7日以内に支払うことが義務付けられている。

※ユーロ未導入国であっても、希望すれば銀行同盟への参加は可能。