セーフガード

英語: Safeguard
分類: 貿易・協定

セーフガード(Safeguard)は、特定の農産物や工業品などの輸入急増による国内産業への重大な損害の防止のために認められている緊急輸入制限のことをいいます。

1994年の関税及び貿易に関する一般協定(GATT)第19条と世界貿易機関(WTO)の「セーフガードに関する協定」で規定されているもので、具体的には、国内産業に重大な損害等を与え、または与える恐れがあるような増加した数量の輸入に対して、かかる損害を防止するために、当該輸入国政府が発動する関税引き上げや輸入数量制限の緊急措置を指します。

一般にWTOでは、自由・無差別、透明性、より開かれた貿易、競争の奨励などを理念として世界の貿易自由化を進めていますが、一方で例外措置として「セーフガード」を認めており、現在、全ての品目を対象に発動できる「一般セーフガード」と、ウルグアイラウンドで関税化された農産物に適用できる「特別セーフガード」があります。

なお、一般セーフガードでは、その発動に際して、相手国への補償に努めるよう規定されており、また相手国がセーフガードへの対抗措置を取ることも認められています。

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