最低賃金制度

読み方: さいていちんぎんせいど
分類: 日本経済|制度

最低賃金制度は、日本においては、最低賃金法に基づき、国が賃金の最低限度を定め、使用者はその最低賃金額以上の賃金を労働者に支払わなければならないとする制度をいいます。また、最低賃金には、「地域別最低賃金」と「特定最低賃金」の2種類があり、この両方が同時に適用される場合には、使用者は高い方の最低賃金額以上の賃金を労働者に支払わなければなりません。

一般に本制度の対象となる賃金は、毎月支払われる基本的な賃金であり、実際に支払われる賃金から一部の賃金(割増賃金、精皆勤手当、通勤手当家族手当など)を除いたものが対象となっています。また、労働者の賃金が最低賃金額以上となっているかどうかは、実際の賃金額を時間当たりの金額に換算し、最低賃金(時間額)と比較します。ただし、日額と時間額の両方が定められている一部の特定(産業別)最低賃金については、日給制では最低賃金の日額と、それ以外の時間給制・月給制では最低賃金の時間額と、実際の賃金額とを比較することになります。

現在、日本の最低賃金制度では、仮に最低賃金額より低い賃金を労働者と使用者の双方の合意の上で定めたとしても、それは法律によって無効とされ、最低賃金額と同額の定めをしたものとみなされます。これより、労働者に最低賃金未満の賃金しか支払われなかった場合には、使用者は最低賃金額との差額を労働者に支払わなくてはなりません。なお、本制度に違反した使用者には、法律により罰則(罰金)が定められています。

地域別最低賃金

地域別最低賃金は、産業や職種に関わりなく、都道府県内の事業場で働く全ての労働者とその使用者に対して適用される最低賃金として、各都道府県に一つずつ、全部で47件の最低賃金が定められています。これについては、労働者の生計費、労働者の賃金、通常の事業の賃金支払能力を総合的に勘案して定めるものとされており、労働者の生計費を考慮するにあたっては、労働者が健康かつ文化的な最低限度の生活を営むことができるように、生活保護に係る施策との整合性に配慮することとされています。

特定(産業別)最低賃金

特定(産業別)最低賃金は、特定の産業について、関係労使が基幹的労働者を対象として、地域別最低賃金より金額水準の高い最低賃金を定めることが必要と認めるものについて設定されています。