拒否権付株式

読み方: きょひけんつきかぶしき
分類: 会社・経営|株式

拒否権付株式は、「黄金株」とも呼ばれ、種類株の一種で、重要事項の議決を拒否できる権限を付与した株式のことをいいます。これは、株主総会などにおいて、重要議案を否決できる権利(拒否権)を与えられた株式で、敵対的買収防衛策の一つとされ、敵対的買収者が出した提案を株主総会で否決してもらうことができます。その歴史は、英国で国営企業の民営化に際し、外国企業からの敵対的買収に備えるため、政府の株式持分に拒否権を付与して防衛策としたのが始まりだそうです。

一般に拒否権付株式は、一株だけ発行しておけば足りるものであり、当該株式の譲渡に対して取締役会の承認を得るなどの譲渡制限を付けておけば、信頼できる第三者もしくは経営陣としてコントロール可能な者を拒否権付株式の株主とすることで、敵対的買収者に対する買収防衛策となります。その半面、過半数の株主の賛成する買収提案でも経営者の恣意的判断で否決することが可能となるなど、株主平等の原則や一株一議決権の原則を害する面もあります。

現在、海外(他の先進国等)では、拒否権付株式を厳しく規制しており、米国の証券取引所では発行を禁止しているほか、欧州連合(EU)でも廃止の方向性にあります。また、日本においても、東京証券取引所などは、取締役の過半数の選解任その他重要な事項についての拒否権付株式は、上場廃止基準の対象としています。