会社法

読み方: かいしゃほう
分類: 法律

会社法は、会社の設立や組織、運営、管理などについて定めた法律をいいます。

2005年の商法改正に伴い、社会経済情勢の変化に対応した会社法制の現代化(会社経営の機動性の向上・健全性の確保・規制緩和等)を目的として、従来の商法第2編や商法特例法、有限会社法などに散在していた関係法律を一つの法典に統合・再編したもので、2006年5月に施行されました。

また、同時に制定された「会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」では、関連法律を本法に適合させるための改廃が行われました。

目次:コンテンツ構成

会社法の概要

会社法は、会社の設立や運営にあたってのルールについて規定した法律で、2005年6月に成立し、2006年5月に施行されました。

会社法の趣旨(第1条)

会社の設立、組織、運営及び管理については、他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、この法律の定めるところによる。

会社法の概要(条文構成)

第一編 総則
・第一章 通則
・第二章 会社の商号
・第三章 会社の使用人等
・第四章 事業の譲渡をした場合の競業の禁止等

第二編 株式会社
・第一章 設立
・第二章 株式
・第三章 新株予約権
・第四章 機関
・第五章 計算等
・第六章 定款の変更
・第七章 事業の譲渡等
・第八章 解散
・第九章 清算

第三編 持分会社
・第一章 設立
・第二章 社員
・第三章 管理
・第四章 社員の加入及び退社
・第五章 計算等
・第六章 定款の変更
・第七章 解散
・第八章 清算

第四編 社債
・第一章 総則
・第二章 社債管理者
・第三章 社債権者集会

第五編 組織変更、合併、会社分割、株式交換及び株式移転
・第一章 組織変更
・第二章 合併
・第三章 会社分割
・第四章 株式交換及び株式移転
・第五章 組織変更、合併、会社分割、株式交換及び株式移転の手続

第六編 外国会社

第七編 雑則

第八編 罰則

附則

会社法の規定する会社

現在、日本において、会社法の規定する会社は、出資者(株主)が出資をする義務だけを負い、会社債権者に何の義務も負わない「株式会社」と、出資者(社員)の責任が何かによって規定される「持分会社(合同会社、合名会社、合資会社)」に分類されます。

株式会社

株式会社は、株式を発行して株主(投資家)から資金を調達し、その代金で事業活動を行う会社をいう。構成員の地位が細分化された株式という形式をとり、株式の自由譲渡性、および構成員である株主の有限責任などを特色とする企業形態となっている。

合同会社

合同会社は、「日本版LLC」とも呼ばれ、出資者である社員全員が有限責任社員からなる会社をいう。対内的な関係では組合に類似し、対外的な関係では株式会社に類似し、具体的には、広く定款自治が認められ、重要事項の決定は総社員の一致が原則で、また利益や権限の配分などを自由に決めることができる。

合名会社

合名会社は、二人以上の無限責任社員だけからなる会社をいう。社員全員が会社の債務について債権者に対し、直接に連帯して無限の責任を負う反面、原則として、会社の業務執行権および代表権を有している。

合資会社

合資会社は、無限責任社員と有限責任社員とからなる会社をいう。会社の債務につき、債権者に対し、直接に連帯して無限の弁済責任を負う無限責任社員と、債権者に対し、直接に連帯して弁済責任を負うものの、出資額を限度とする責任しか負わない有限責任社員とで構成される、二元的組織の会社となっている。

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