通貨選択型投資信託の仕組みは?

通貨選択型投資信託は、運用を行う投資対象に対して、選択した通貨為替ヘッジを行い、さらに為替変動で収益を狙う仕組みの投資信託をいいます。これは、海外の債券やREIT等に投資する、分配金を毎月支払うタイプの「毎月分配型投資信託」に「通貨選択」という収益の機能を組み合わせたもので、従来の毎月分配型投資信託より収益性が高くなっています。

通貨選択型投資信託の概要

通貨選択型投資信託は、簡単に言えば、高利回りの債券やREIT等での運用に、通貨間の金利差収入や為替差益を上乗せして高いリターンを狙う仕組みとなっています。また、一つの通貨ではなく、複数の高金利通貨を組み合わせて為替リスクの分散を図る「バスケット通貨タイプ」もあります。

通貨選択型投資信託の事例

例えば、米国の社債などに投資する投資信託なら、普通は米ドル建てで運用しますが、これをブラジルレアル建てにすれば、レアルの高金利により運用成績を上乗せすることができます。

この場合、運用会社は、外貨運用で為替予約を活用して為替ヘッジプレミアム(金利差益)を得ると共に、レアル建てに対して円が下落すれば為替差益を上乗せすることができます。ただし、この仕組みが常にうまくいくとは限らず、相場が逆に動いた場合などは、当然損失が生じることもあります。

通貨選択型投資信託の3つのリターン

通貨選択型投資信託は、投資対象(海外の高金利の債券やREITなど)での運用、高金利通貨での為替ヘッジ、選択通貨の円への転換という3つの仕組みがあり、これらに対して3つのリターンがあります。

|投資対象での運用のリターン

高金利の債券の利息やREIT(不動産投資信託)の分配金などが主な収益源となる。

|高金利通貨での為替ヘッジのリターン

選択した高金利通貨(ブラジルレアル豪ドルなど)の金利が投資対象の通貨(米ドルなど)の金利よりも高い場合、為替ヘッジプレミアム(金利差益=二通貨間の短期金利の差)が発生する。

|選択通貨の円への転換のリターン

選択通貨高・円安になると、為替差益が発生する。

通貨選択型投資信託の3つのリスク

上記の仕組みに対して、相場が予想(期待)とは逆に動いた場合などは、利益ではなく損失が発生することがあります。そのため、リスクについても、常に認識しておくことが必要です。

|投資対象での運用のリスク

高金利の債券などは、金利が高い一方で、デフォルトするリスクがある。また、デフォルトしなくても、金利上昇によって債券価格が下落することはよくある(債券やREITなどの運用は、常に収益が出る訳ではない)。

|高金利通貨での為替ヘッジのリスク

選択した高金利通貨(ブラジルレアルや豪ドルなど)の金利が投資対象の通貨(米ドルなど)の金利よりも低くなった場合、為替ヘッジコストが発生する(収益面でマイナス)。

|選択通貨の円への転換のリスク

選択通貨安・円高になると、為替差損が発生する。

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