国民医療費

【読み方:こくみんいりょうひ、分類:医療】

国民医療費は、病気やケガの治療のために医療機関に支払われた1年間の医療費の総額をいいます。これは、日本においては、当該年度内の医療機関等における「保険診療の対象となり得る傷病の治療に要した費用」を推計したものをいいます。具体的には、実際に医療保険等によって支払われたもの(患者の一部負担分を含む)、公費負担によって支払われたもの(患者の一部負担分を含む)、全額自費によって支払われたものによって構成されています。

一般に国民医療費は、傷病の治療費に限っているため、正常な妊娠や分娩に要する費用、健康の維持や増進を目的とした健康診断・予防接種等に要する費用、固定した身体障害のために必要とする義眼・義肢等の費用は含まれません。また、病気やケガの治療でも、保険診療の対象とならない評価療養(高度医療を含む先進医療等)、選定療養(入院時室料差額分、歯科差額分等)、および不妊治療における生殖補助医療などに要した費用も含まれません。

現在、国民医療費は、健康保険料や税金、患者の自己負担額が財源となっていますが、急速な高齢化の進展により年々増加しており、その抑制が大きな課題となっています。なお、国民医療費の概況は、厚生労働省が毎年発表しています。

<診療種類別の国民医療費>

●一般診療医療費

医科診療にかかる診療費、健康保険等給付対象となる柔道整復師・はり師等による治療費、移送費、補装具等。

●歯科診療医療費

歯科診療にかかる診療費。

●薬局調剤医療費

医師の発行する処方箋により、保険薬局を通じて支給される薬剤等の額(調剤基本料等技術料と薬剤料の合計)。

●入院時食事・生活医療費

入院時食事療養費、食事療養標準負担額、入院時生活療養費、及び生活療養標準負担額の合計額。

●訪問看護医療費

訪問看護療養費、老人訪問看護療養費、及びそれぞれの基本利用料の合計額。