ラップ口座

ラップ口座は、証券会社信託銀行などの金融機関が顧客と投資一任契約を締結し、顧客の資産運用や管理、投資アドバイスなどの金融サービスを提供する口座のことをいいます。また、「ラップ(wrap)」とは「包む」という意味があり、本口座では、資産運用に関する様々なサービスを包括して提供することから、その名が使用されています。

一般に株式投資信託などを売買すると、金融機関に手数料をその都度支払いますが、ラップ口座では、売買による手数料はかからず、顧客から預かっている運用資産残高に予め決められた比率の「残高手数料」がかかります。これより、顧客の運用資産残高が増加すると、サービスを提供している金融機関の手数料収入も増加する仕組みのため、顧客と金融機関が資産を殖やすという同じ目標を共有することになります。

ラップ口座の日本での展開

ラップ口座は、米国では1970年代後半に始まりましたが、日本ではかなり遅れて1990年代後半に始まりました。開始当初は、様々な規制があったため、広く普及することはありませんでしたが、2004年に法規制が緩和されたことから徐々にサービスを提供する金融機関が増えていきました。そして、今日では、総合的な資産運用タイプから、一定額を必要とする現物株式を中心とするもの、投資信託だけの運用で最低投資金額を小口化したものまで、幅広く提供されています。

ラップ口座の基本的な仕組みと特長

ラップ口座は、金融機関が顧客(投資家)から一任された資金を株式や債券、投資信託などで運用することができる口座であり、資産運用の幅広いサービスを包み込んだ金融サービスとなっています。

・顧客(投資家)の運用方針を受けて、基本的な投資対象が決定され、金融機関が投資一任により独自の判断で運用する(具体的な銘柄選定や売買のタイミングは金融機関に任される)
・資産運用のアドバイスや金融商品の売買注文などを一括して提供するサービスであり、顧客(投資家)は、資産残高に応じて手数料を支払う(手数料の中には、売買手数料やアドバイス料などがトータルで含まれている)
・金融機関にとっては、手数料稼ぎのための売買をしなくても収益を確保できるが、アドバイス力や運用力などが試される
・利用する顧客は、ある程度の大きな資金があって、自分で独自に運用するのではなく、投資のプロに運用を任せたい場合に利用する

ラップ口座の取扱機関(大手金融機関の例)

現在、ラップ口座は、金融機関においては、富裕層ビジネスの一つの柱として位置付けられています。また、最低預入金額は1000万円以上としているところが多いですが、金融機関によっては、さらにハードルが高いところもあります。

証券会社 野村証券-SMA
大和証券-SMA
SMBC日興証券-SMA
みずほ証券-ラップ
三菱UFJモルガン・スタンレーPB証券-ウェルス・マネジメント 他
信託銀行 三井住友信託銀行-ラップ
三菱UFJ信託銀行-ラップ 他