GOP(Gross Operating Profit)
読み方: | じーおーぴー |
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英語: | Gross Operating Profit |
分類: | 財務諸表/損益計算書 |
GOPは、"Gross Operating Profit"の略で、日本語では「営業粗利益」や「営業総利益」と訳され、ホテル全体の営業収入から、売上を上げるために直接関係する営業費用を差し引いた金額を指します。
GOP=営業収入-営業費用
ホテル業界で使われる用語(指標)で、売上と経費のバランスの分析や目標達成のための計画などの際に用いられます。
目次:コンテンツ構成
GOPの算出について
GOPは、一般的な営業利益の概念とは少し異なり、GOPに含まれる費用は、ホテルオペレーター(運営会社)の責任範囲に限定されます。
また、固定資産税や賃料、減価償却費、支払利息などの「その他営業費用」は、ホテルが営業する上では必要不可欠ですが、売上には直接関係しないため、GOPを計算する際には含まれません。
・GOP=営業収入-営業費用
・営業利益=GOP-その他営業費用
営業収入
客室部門収入、レストラン部門収入、宴会部門収入 他
営業費用
人件費、レストランや宴会の料理・飲料等の材料費、業務委託費、水道光熱費、修繕費、消耗品費、リネンサプライ費、販売手数料、広告宣伝費 他
その他営業費用
固定資産税、賃料、減価償却費、支払利息 他
GOPの認識について
GOPは、ホテル業界において、売上を上げると共に、費用も削減しないと高められないため、ホテル運営がうまくいっているかどうかを見る指標として重視されています。また、GOP率(売上に対するGOPの比率)を算出して、経営指針の一つとしても役立てられます。
一般にGOP率の理想値については、シティホテルでは20%以上と言われており、また人件費をはじめとする運営費が抑えやすい宿泊主体型ホテル等では、GOP率が高くなる傾向があります。
GOPと運営委託費用について
ホテル業界において、運営受委託形式で営業しているホテルでは、ホテルオーナーがホテルオペレーター(運営会社)にマネジメントフィーと呼ばれる運営委託費用を支払いますが、通常、運営委託費用は売上を基準にするのではなく、GOPの何%といった契約で支払われることが多いです。
・GOP=営業収入-営業費用
・営業利益=GOP-その他営業費用
この場合、一般的な営業利益は、ホテルオーナーが責任を持つことになります。