アクルーアル(会計発生高)
英語: | Accrual |
---|---|
分類: | 財務分析 |
アクルーアル(Accrual)は、日本語で「会計発生高」とも呼ばれ、決算上の利益と現金収支(キャッシュフロー)の差額をいいます。
決算上の利益の質を見極める指標で、特別損益を除いた税引き後利益(当期純利益)から営業キャッシュフローを差し引いて算出され、通常、現金収入の裏付けのある健全な利益を上げている企業はマイナスで、またプラス傾向が続くと現金創出が遅れていると判断できます。
・アクルーアル=(当期純利益+特別損失-特別利益)-営業キャッシュフロー
・アクルーアル比率=アクルーアル÷総資産
一般にアクルーアルは、企業の利益が「現金収入を伴う質の高い利益か」を検証するためのものであり、主な用途としては、企業の不透明な会計処理や粉飾決算を見抜くための指標として活用されるほか、株式投資の指標としても活用されることがあります。
<株式投資の指標としての注意点>
◎株価との関連性は研究途上だが、アクルーアルが少ないほど株価が高いとの分析もある(キャッシュフローを伴う質の高い利益なら、株価にも好影響が及ぶ可能性がある)。
◎アクルーアルには、株価に関する情報が含まれておらず、今の株価が高いか安いかを判断できないため、質の高い銘柄がいつまでも上がり続け、また質の低い銘柄がずっと放置される事態を助長してしまうこともある。