解散価値
読み方: | かいさんかち |
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分類: | 財務分析 |
解散価値は、企業の資産総額から負債総額を差し引いた株主資本(純資産)のことをいいます。これは、企業が何らかの理由で事業活動をやめて解散する場合、金融機関等の負債を全て返済して残った財産を株主の間で分ける際に、どれぐらい株主に資金が返ってくるかを示すものとなっています。
一般に解散価値は、貸借対照表(B/S)に計上している資産から負債を控除すれば計算できますが、現実には、必ずしも実体を表わしたものにはなっていません。それは、帳簿上の資産や負債は時価と比べて過少または過大に表示されていることが多く、実際にどの程度なのかは厳密に再評価してみなければ分からないからです。
例えば、業績不振による倒産の場合、負債総額が資産総額を上回って、解散価値がマイナスとなることがほとんどで、株主には資金が一切戻ってきません。
なお、解散価値は、株式投資では、株価が一株当たり純資産の何倍の水準まで買われているかを示す「株価純資産倍率(PBR)」をいい、PBRが1倍より低い場合に割安度の一つの目安となります。