クルーガーランド金貨
読み方: | くるーがーらんどきんか |
---|---|
英語: | Krugerrand |
分類: | 金貨 |
クルーガーランド金貨(Krugerrand)は、世界有数の金産出国である南アフリカ共和国の造幣局がかつて発行していた、地金型金貨(投資用金貨)をいいます。
1892年から1900年にかけて発行されていた「1ポンド金貨」を模した物で、その純度は91.67%の22K(22金)で、1トロイオンス、1/2トロイオンス、1/4トロイオンス、1/10トロイオンスの4種類が創鋳され、その製造枚数は約5000万枚に達しました。
また、表面には、20世紀初めまで存在したトランスヴァール共和国(現在の南アフリカ共和国の北部に位置した国)の「ポール・クリューガー(元大統領)」の肖像が、裏面には、アンテロープ(ウシ科)の一種である「スプリングボック」がレリーフされています。
一般にクルーガーランド金貨は、世界において、投資用金貨の先駆であり、1980年代に日本でもブームを巻き起こしましたが、その後、同国のアパルトヘイトへの抗議や制裁措置として、日本を含む世界各国で輸入が自粛されることになりました(1994年にアパルトヘイトは完全撤廃)。
現在、本金貨は、日本でも売買されていますが、元々の製造枚数が多く、希少性がないため、その買い取り価格については、世界の金市場で売買の際のプレミアムが消滅しており、地金再生価格が主流となっています。