高性能樹脂
読み方: | こうせいのうじゅし |
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英語: | High-Performance Resin |
分類: | 素材・材料 |
高性能樹脂は、汎用樹脂と比べて、耐熱性や耐衝撃性、強度に優れた樹脂の総称をいいます。これは、汎用樹脂より市場規模は小さいですが、現在、日本の大手メーカーは、その技術力から世界で高いシェアを確保しています。
一般に樹脂には「天然樹脂」と「合成樹脂」の2つがあり、天然樹脂が樹皮より分泌される不揮発性の固体または半固形体の物質であるのに対して、合成樹脂は有機化学の発達で合成されるようになった天然樹脂と良く似た性質を持つ物質をいい、化学業界で単に「樹脂」と言った場合は「合成樹脂」を指します。
また、合成樹脂の中で、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどの「汎用樹脂」よりも、対衝撃性や耐熱性、加工性などの素材としての性能を高めたのが「高性能樹脂」です。
昨今、高性能樹脂は、環境問題への対応で軽量化を急ぐ自動車向けなどで金属の代替材としても注目されており、その中で、電気製品や自動車などの構造材や機能部品に使われているものは、「エンジニアリング・プラスチック(Engineering Plastic)」と呼ばれることもあります。
・ポリカーボネート:透明性が高く、対衝撃や寸法安定性に優れる
・ポリブチレンテレフタール:剛性が高く、耐熱や電気的性質に優れる
・ポリアセタール:耐摩耗性、耐疲労性に優れる
・ポリアミド:耐摩耗性や耐薬品性に優れる