ラック価格

読み方: らっくかかく
英語: Rack pricing
分類: 石油

ラック価格は、石油製品の流通経路に沿った価格構造の区分の一つで、石油会社が自社の製油所やターミナル(油槽所)から卸売事業者や独立系販売事業者に対して提示する価格をいいます。

スポット価格を基準に、石油会社が各出荷ポイント(ラック)毎の需給状態や競合他社の価格状況などを参考にしながら一方的に通知するもので、その設定にあたっては、価格交渉は行われません。また、価格水準については、ラックによって異なり、仮に同じブランド品であっても、ラックが違えば、価格も違ったものになることがあります。

現在、ラック価格は、欧米において、石油製品の市場として確立していますが、日本ではまだ市場として成立していません。

<ラック価格の市場成立について>

◎石油製品の市場でラック価格が成立するためには、ブランド品とノンブランド品が明確に区別され、商標の取扱いや輸送機能割引などが整備されるアンバンドリングが必要となる。

◎市場が確立している欧米では、ブランド品について、各社独自の添加剤が加えられ、他社製品との識別が可能になっている。

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