委託加工貿易
読み方: | いたくかこうぼうえき |
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英語: | Processing deal |
分類: | 貿易 |
委託加工貿易は、委託者が国外の受託者(製造業者)に原材料を提供し、その原材料を使用した加工を依頼する貿易形態をいいます。
加工貿易の一種で、その種類には、委託加工契約に基づいて、国内の受託者が国外の委託者から原材料を輸入し、それを加工して製品を輸出する「順委託加工貿易」と、委託加工契約に基づいて、国内の委託者が国外の受託者に原材料を送り、国外の受託者が加工した製品を輸入する「逆委託加工貿易」の二つがあります。
一般に委託加工貿易と通常の貿易との違いは、委託加工貿易が加工に要する対価であるのに対して、通常の貿易は取引する製品に対する対価となっています。また、一つの契約に対する通関の回数は、委託加工貿易(逆委託加工貿易)が材料の輸出と製品の輸入の二回なのに対して、通常の貿易は製品の輸入の一回となっています。
昨今、日本企業においては、労働賃金が安価な途上国の製造業者に原材料を提供して加工を依頼することで、日本で生産するよりも安く作れるため、逆委託加工貿易が主流となっています。なお、皮革や毛皮など一定の原材料を使用する場合には、事前に経済産業大臣の承認が必要です。