アグフレーション

アグフレーション（Agflation）は、農産物の物価上昇（インフレ）をいいます。

「農業（Agriculture）」と「物価上昇（Inflation）」を組み合わせた造語で、小麦・トウモロコシ・大豆・米といった穀物などの農産物価格が世界的に上昇する現象を指します。

一般にアグフレーションの背景には、世界の農産物において、需給バランスの歪み（需要の逼迫）があります。また、原料となる農産物価格が上昇し、加工食品などにも広く波及すれば、物価全体を押し上げることになります。

昨今、農産物の需要の逼迫として、世界的な人口増、新興国の食生活の変化による畜産向け穀物需要の増大、バイオ燃料としての生産拡大、一部地域の農地面積の減少、産地での天候異常、投資マネーの流入などが具体的要因として挙げられます。

なお、似たような概念で、農産物だけでなく、エネルギーや非鉄、貴金属などを含めた国際商品全般の価格上昇は「コモフレーション」と呼ばれます。