有効需要の原理
読み方: | ゆうこうじゅようのげんり |
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英語: | Principle of effective demand |
分類: | 需要 |
有効需要の原理は、一国の経済活動の水準を決定するのは有効需要(貨幣的支出に裏づけられた需要)の大きさによるという理論をいいます。
英国の経済学者であったJ.M.ケインズが「雇用・利子および貨幣の一般理論」において提唱したもので、一国の国民所得や総雇用量は、財・用役に対する有効需要によって決定され、また有効需要の大きさは総供給と総需要とが均衡するところで決定されるという考え方となっています。
その昔、ケインズ以前の古典派経済学では、経済活動の水準を決定するのは需要ではなく供給であるという「セーの法則」に要約されていました。
しかしながら、この考え方は世界恐慌の前では無力であったため、ケインズが「有効需要の原理」を新たに提唱し、また実際の問題解決のために「政府による財政・金融政策を通したマクロ的有効需要管理」を主張しました。
※J.M.ケインズ(John Maynard Keynes):1883/6/5-1946/4/21、英国の経済学者、マクロ経済学の確立に貢献。