政治的景気循環
読み方: | せいじてきけいきじゅんかん |
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英語: | Political business cycles |
分類: | 景気 |
政治的景気循環は、米国の経済学者でノーベル賞を受賞したウィリアム・ノードハウスが提唱したもので、政府(政権与党)が近視眼的な有権者の投票行動を想定し、次の選挙に勝つために財政政策や金融政策などを総動員して、政治的に作り出される経済変動(景気の波)をいいます。
具体的には、有権者は景気が良い時や失業率が低い時は政権与党を支持する一方、景気が悪い時は支持しないという仮説を立て、この仮説が成り立つとすると、政権与党は選挙の時期に景気が良ければ政権を維持できるため、選挙前に景気を浮揚させるようにマクロ経済政策を用いて、選挙時に景気が良い状態になるようコントロールするというものです。
なお、選挙後においては、政策効果が段々となくなるため、景気は次第に悪化する傾向があるとのことです。ちなみに、日本においては、選挙が近くなると、バラマキ型の財政政策が取られることが多いです。