ハーフィンダール・ハーシュマン指数
読み方: | はーふぃんだーるはーしゅまんしすう |
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英語: | Herfindahl-Hirschman Index(HHI) |
分類: | 指標 |
ハーフィンダール・ハーシュマン指数(HHI)は、「ハーシュマン・ハーフィンダール指数」や「ハーフィンダール指数」とも呼ばれ、ある産業の市場における、企業の競争状態を示す指数をいいます。
HHIは、市場集中度を示す指標の一つで、個別事業者毎に当該事業者の事業分野占拠率(%)を二乗した値を計算し、それを当該品目に係る全事業者について合計したものと定義され、独占状態においては1(数値に%表示のものを用いる時には10,000)となり、競争が広く行き渡るほど0に近づきます。
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ハーフィンダール指数(HHI)の考案と利用
一つの産業における生産額または売上額がどのくらい特定少数企業に集中しているかを示す指標である「集中度」では、各個別企業の分布の状態が無視されます。
そのため、この点を改良するものとして、累積集中度の欠点を補足するための指数として「ハーフィンダール・ハーシュマン指数(HHI)」が考案されました。
一般にHHIは、ある産業において、市場が「寡占状態」か「競争状態」かを見分けるのに効果的ですが、一方で地理的独占や特定商品における独占などは数字に表れないことに注意が必要です。
ハーフィンダール指数(HHI)の特色
ハーフィンダール・ハーシュマン指数(HHI)の特色として、主に以下が挙げられます。
◎HHIは、個別事業者ごとの事業分野占拠率を二乗した値の総和であるため、上位3社の累積集中度が同じ品目であっても、首位事業者の事業分野占拠率が高い品目ほどHHIは大きな値を示す。
◎首位事業者の事業分野占拠率が同じでも、2位以下の事業者の事業分野占拠率が低い品目ほどHHIは小さな値を示す。
企業結合指針におけるHHIの基準
企業結合指針におけるハーフィンダール・ハーシュマン指数(HHI)の基準は、現在、以下のようになっています。
●競争を制限するとは通常考えられない水準(実質無審査)
・HHI1,500以下
・HHI1,500超2,500以下 + HHI増分250以下
・HHI2,500超 + HHI増分150以下
●競争を制限する恐れが小さい水準(審査はあり)
・HHI2,500以下 + シェア35%以下
●市場の地理的範囲
・海外市場も考慮する