BBレシオ
読み方: | びーびーれしお |
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英語: | Book-to-Bill Ratio |
分類: | IT関連 |
BBレシオは、出荷額(Billing)に対する、受注額(Booking)の割合をいいます。これは、半導体業界など受注産業において、需給関係を表す指標として使用され、その割合が上昇する(下落する)と業界の景況感が好転(悪化)したと判断されます。
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BBレシオの見方(動向と判断)
BBレシオの動きは、業界全体の景況感の強弱を示し、1倍が好不況の目安となります。通常、需要が供給より多いと1倍を上回り、先行きに明るさが出ている(先行きの業績拡大が見込める)ことを示すのに対し、供給過多の状態だと1倍割れになります。
例えば、BBレシオが0.7の場合、出荷が100に対して、新規受注が70ということになり、業界の景況感が下降局面にあることが分かります。
日本の半導体業界のBBレシオ--公表中止
長い間、日本では、日本半導体製造装置協会(SEAJ)が発表する「BBレシオ」が有名でした。具体的には、日本製半導体製造装置を対象とし、その算出にあたっては、受注高・販売高の3カ月移動平均データを使用していました(3カ月移動平均の受注額を同出荷額で割った数値)。
半導体製造装置の指標性
半導体業界の統計(指標)において、長年、半導体そのものではなく、半導体製造装置の指標が注目されたのは、半導体生産に先立って発生する、半導体製造装置の受注・販売が業界全体の先行指標となっていたからです。
日本のBBレシオの公表中止
2017年5月から、SEAJは、国内最大手の東京エレクトロンが2017年4-6月期決算から受注額の開示を取りやめたことに伴い、同社を含まない数値では業界の実態を正確に示せないと判断し、BBレシオの公表を中止しました。
◎販売高については、「日本製半導体製造装置販売高(速報値)」と「FPD製造装置販売高(速報値)」を従来どおり公表している。
◎日本の株式市場では、BBレシオが公表されていた当時、半導体関連や電機などのハイテク株は、BBレシオと連動して動く傾向があった。