ハゲタカファンド
英語: | Vulture fund |
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分類: | ファンド |
ハゲタカファンド(禿鷹ファンド)は、安値で買い叩いた株式や債券などの資産を高値で売り抜いて、巨額の富を得るファンドの総称をいいます。
広義には、経済危機に陥った新興国の国債などで大儲けしようとするファンドも含まれ、一方で狭義には、経営破綻や経営危機に陥った企業の株式を安く買い叩き、その企業を再生や解体などをした上で株式を高く売って、効率よく多額の利益(売却益)を手にするファンドを指します。
ちなみに、その呼称については、死に体の企業にむらがり買い叩く姿が、死肉をあさる貪欲な「禿鷹(コンドルやハゲワシの俗称)」を連想させることに由来します。
一般にハゲタカファンドは、投資対象の見極めを一歩誤れば、投入資金がゼロになるリスクが高いビジネスを行っているため、高い専門性(調査分析力や企業再生力など)を有しています。
日本においては、過去に外資系のリップルウッドやサーベラスなどが一世を風靡したほか、今日でも外資系のファンドが日本企業を狙うことがあります。なお、経営不振の上場企業がハゲタカファンドに狙われた場合、投資家がその動向に注目し、株式市場で売買が膨らむことも多いです。
※2000年代後半にハゲタカファンドを題材とした「ハゲタカ」というタイトルの小説がベストセラーになり、さらに同作品がドラマ化や映画化したことなどにより、本名称が世間に知られるようになった。