ニューノーマル

ニューノーマル（New normal）は、「new」と「normal」を合わせた造語で、新たな常態や常識のことをいいます。

世界的な運用会社のPIMCO（Pacific Investment Management Company LLC）が2009年頃に提唱した概念で、世界経済はリーマンショック（世界金融危機）から回復しても、以前の姿には戻れないとの見方から生まれた用語です。

具体的には、構造的な変化が避けられない状況を示唆し、欧米の投資家らの間で「以前とは別物の経済が当たり前になった」との見方を意味する用語として、世界金融危機後に流行しました。また、2020年代の世界的な新型コロナウイルス感染症（COVID‑19）の流行に際しても、同様の意味で使われています。

なお、本用語の中国語訳である「新常態」は、2014年に中国の習近平国家主席が持続可能な成長軌道に移る過渡期として、経済構造改革（経済成長の速度よりもその中身と効率性を重視する方針への転換）の新たな旗印に使うようになり、当時、中国で流行しました。