タイムマシン経営
読み方: | たいむましんけいえい |
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分類: | 企業経営 |
タイムマシン経営は、「タイムマシンビジネス」や「タイムマシン商法」とも呼ばれ、海外で成功したビジネスモデルやサービスをいち早く導入・展開することで、先行者利益を獲得する経営手法をいいます。
ソフトバンクグループの孫正義氏が1990年代から2000年代にかけてのインターネット草創・発展期に提唱・実践したもので、当時、欧米のネットビジネスは先進的で日本とは数年のタイムラグがあったため、最先端の成功事例をコピーし、日本で同様のビジネスを展開すれば、タイムマシンで未来からビジネスを持ってきたかのごとく、成功させられるというコンセプトになっていました。
実際、孫正義氏は、ソフトウェアの流通会社からスタートし、インターネットビジネスで急成長し、ボーダフォンを買収して一大通信事業会社となり、そして今日では、IT分野に投資を行う世界的な戦略的持株会社を築き上げました。特にタイムマシン経営で有名なのは「Yahoo! JAPAN」で、またこの手法を中国で応用し、投資で大成功したのが「アリババ」です。
なお、昨今では、海外の情報がリアルタイムに伝わるようになり、先進国では、タイムマシン経営はあまり有効ではなくなったとされる一方で、途上国では、タイムマシン経営は経済発展の中で積極的に行われています。