物的証券
読み方: | ぶってきしょうけん |
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分類: | 株式 |
物的証券は、株式の機能的側面の一つで、株式を保有することにより、物的な資産価値を持つことをいいます。
企業の所有者は、出資者である株主であるため、企業が解散した場合には、株主は株式数に応じて、解散処理後に残存する企業の純資産を獲得することができる権利(残余財産分配請求権)を得ることができ、本機能に注目したのが「物的証券」としての側面です。
また、株式を投資価値から見た場合、その主たる部分は「利潤証券」としての価値ですが、一方で「物的証券」としての価値は、その下限を決めるというのが一般的な見方となっています。
<物的証券の呼称について>
「物的証券」という呼称は、第二次世界大戦後の悪性インフレにおいて、お金を物に換える「換物思想」が広がったのに伴い、株式を資産価値のある「物」と捉えたことに由来する(株式は、インフレにより資産の含みが増えれば、1株あたりの株主の実質的持分も増える)。