独占禁止法
読み方: | どくせんきんしほう |
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分類: | 法律 |
独占禁止法(独禁法)は、一握りの大手企業がマーケット(市場)を独占することを防ぎ、企業が公正に競争できる環境を整えるための法律の通称をいいます。
市場において、競合排除や価格カルテルなどを規制するもので、現在、多くの国が法律や規制当局を設け、企業の違反行為等を取り締まっています。その背景として、一部の企業による市場への支配力が強すぎれば、最終的に価格の引き上げなどによって、顧客が不利益を被ることになるからです。
世界で初めて独禁法の洗礼を浴びた巨大企業は、米国のスタンダード石油(Standard Oil Company)で、1911年に解体を命じられました。また、その後も時代の変遷の中で、米国の巨大な通信企業やIT企業、メディア企業などが欧米の規制当局と攻防を繰り返してきました。
日本では、1947年に独禁法(正式名称:私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)が施行され、1969年に新日本製鉄(現:日本製鉄)の前身となる八幡製鉄と富士製鉄の合併に対して中止勧告が出されました。
<日本の独禁法の概要>
第一章 総則
第二章 私的独占及び不当な取引制限
第三章 事業者団体
第三章の二 独占的状態
第四章 株式の保有、役員の兼任、合併、分割、株式移転及び事業の譲受け
第五章 不公正な取引方法
第六章 適用除外
第七章 差止請求及び損害賠償
第八章 公正取引委員会
第九章 訴訟
第十章 雑則
第十一章 罰則
第十二章 犯則事件の調査等
附則