モラトリアム

英語名: Moratorium
分類: 概念

モラトリアムは、本来の意味としては、ある状態を一時的に保ち続ける「猶予を与えること」や「一時停止」、「猶予期間」をいいます。具体的には、(1)法令により、金銭債務の支払いを一定期間猶予させる「支払猶予」、(2)核実験や原子力発電所設置などで使われる製造・使用・実施などの「一時停止」、(3)肉体的には成人であるが、社会的義務や責任を課せられない「猶予期間」、またはそこに留まっている心理状態、などが挙げられます。

一般にモラトリアムは、金融においては、法令に基づき、債務返済について、債権者債務者に対して、その返済を一定期間猶予する「支払猶予」のことをいいます。通常、支払猶予の主な目的としては、戦争や天災、恐慌などの国家的な非常事態に際して、信用制度(金融システム等)の崩壊を防ぎ、経済的混乱を避けることであり、日本での事例としては、関東大震災後(1923年)と昭和金融恐慌(1927年)の際のモラトリアムが広く知られています。

なお、格付け機関などでは、債務者によるモラトリアム宣言は、通常、「デフォルト(債務不履行)」と見なされ、これまでに企業だけでなく、国家レベル(発展途上国や新興国など)でも何度か起っています。