ニューディール政策

読み方: にゅーでぃーるせいさく
英語名: New Deal
分類: 米国

ニューディール政策(New Deal)は、アメリカ合衆国において、1933年~1939年に、F.D.ルーズベルト大統領が大恐慌による不況を克服するために実施した一連の社会経済政策をいいます。これは、「新規まき直し」といった意で、元々は1932年の大統領選挙運動の際に国民の支持を得るために使った用語で、当初は明確かつ体系的な政策構想はありませんでしたが、大統領就任後には様々な積極的な施策が講じられました。

一般にニューディールは、歴史的には、世界でファシズム諸国が台頭する中で、大恐慌の危機を社会改革や民主化促進によって乗り切ろうとした点に大きな意義があると言われます。また、経済学的には、歴代政権が長く取ってきた、市場への政府介入も経済政策も限定的にとどめる古典的な自由主義的経済政策から、政府が市場経済に積極的に関与する政策へと転換したものであり、第二次世界大戦後の資本主義国の経済政策に大きな影響を及ぼしました。(世界で初めてケインズ理論を取り入れたと言われる)

ニューディールの第1期 (1933~1934)

失業者が1300万人以上に達し、銀行も閉鎖に追い込まれるなど危機的状況に陥っていた米国経済の救済・復興に政策の力点が置かれました。

・TVA(テネシー渓谷開発公社)などによる公共事業
・CCC(民間資源保存局)による大規模雇用
・緊急銀行救済法の制定
・NIRA(全国産業復興法)の制定
・AAA(農業調整法)の制定 他

ニューディールの第2期 (1935~1937)

第1期の政策により景気は上向いたものの、社会保障制度の欠如に対する大衆不満の拡大、労働条項による労働争議の増大、さらには最高裁判所によるNIRAの違憲判決といった事態に直面し、「左傾化」と言われる改革をより重視した政策姿勢を示しました。

・社会保障制度の樹立
・福祉的要素を取り入れた雇用促進局の公共事業
・ワグナー法(全国労働関係法)の制定
・NRA的経済統制をやめ、通貨・金融・財政政策の操作による景気変動の対処 他

ニューディールの第3期 (1937~1939)

最高裁判所の改組計画を契機に、保守派の結束や巻き返し傾向が強まり、改革政策の成果は、農場保障局の設置や公正労働基準法の制定などにとどまりました。なお、ニューディール後については、国際情勢の緊迫化による戦時体制への移行(第二次世界大戦による軍需景気の拡大)で、長年の課題である恐慌の克服も達成されるに至りました。