nanaco(ナナコ)

nanaco(ナナコ)とは、セブン&アイグループのセブン・カードサービスが提供する、端末にかざして支払う、非接触型決済方式の電子マネーをいいます(2007年から開始)。これは、事前にチャージ(入金)をして、支払いをすることができる、プリペイド型(前払い)の電子マネーで、現在、nanacoで支払いをすると、nanacoポイントが貯まります。

また、決済面の技術では、SuicaやWAON、楽天Edy、iD、QUICPayなどと同様、近距離無線通信技術のNFCのTypeFに準拠した「FeliCa(フェリカ)」を採用しています。

目次:コンテンツ構成

nanacoの基本事項

nanacoの基本事項として、nanaco番号、nanacoポイント、nanacoアプリ、nanaco会員メニューの4つを簡単に説明したいと思います。

◎nanaco番号とは、電子マネーのnanacoを特定する16桁の固有番号で、カードやモバイルなど、一つのnanacoに対して、一つ割り当てられている。

◎nanacoポイントとは、nanacoの利用やキャンペーンなどにより、付与されるポイント。

◎nanacoアプリとは、nanacoをモバイルで使うためのアプリで、現在、支払い、チャージ、残高、利用履歴、ポイント交換、機種変更といった機能が用意されている。

◎nanaco会員メニューとは、nanacoのサイトで提供されている会員サービスで、現在、電子マネーやポイントの残高確認、利用履歴の確認、nanacoギフトの登録、クレジットチャージの申し込みなどを、インターネット上で24時間利用できる。

nanaco(ナナコ)

nanacoの種類

電子マネーのnanacoには、大きく分けて、カードタイプ、モバイルタイプ、ネットタイプの3つがあります。

nanacoのカードタイプ

nanacoのカードタイプには、大きく分けて、専用カードの「nanacoカード」と、クレジット支払いとnanacoが一体となった「セブンカード・プラス」の二つがあります。

nanacoカードは、電子マネーの専用カードで、現在、セブン‐イレブンやイトーヨーカドーなどで申し込め、その場で発行されます。また、専用カードには、60歳以上の方におトクな特典がついた「シニアナナコ」や、ヤマト運輸をよく利用する方を対象とした「クロネコメンバーズnanaco」などもあります。

一方で、セブンカード・プラスは、年会費無料のクレジットカードで、ネットや店舗から申し込めます。

その他に、カードタイプの変形として、ENEOSをよく利用する方を対象とした、キーホルダータイプの「ENEOS nanaco」や、ANA JCBカードを保有する方を対象とした、キーホルダータイプの「ANA QUICPay + nanaco」もあります。

nanacoのモバイルタイプ

nanacoのモバイルタイプには、iPhoneやApple Watchなど、iOS端末を対象とした「Apple Payのnanaco」と、Android端末を対象とした「nanacoモバイル for Android」があります。

●Apple Payのnanaco

iOS端末を対象とした「Apple Payのnanaco」は、標準搭載の「ウォレットアプリ」と、ダウンロードした「nanacoアプリ」で、簡単にnanacoを設定できるようになっています。

現在、iOS端末では、ウォレットアプリだけでも、nanacoが利用できますが、nanacoアプリと一緒に利用することで、ほぼフルサービスが利用できるようになります。ちなみに、nanacoのサイトでは、ウォレットアプリでの単独利用の場合は、単に「Apple Pay」と称しています。

●nanacoモバイル for Android

Android端末を対象とした「nanacoモバイル for Android」は、おサイフケータイの機能をベースに、nanacoアプリで、簡単にnanacoを設定できるようになっています。

現在、nanacoのサイトでは、nanacoモバイル for Androidは、「おサイフケータイ」と「nanacoアプリ」を組み合わせたものを指しますが、これ以外に、Googleウォレットアプリでnanacoを設定して、Google Payでもnanacoが利用できるようになっています。また、Googleウオレットアプリで設定した場合は、単に「Google Pay」と称しています。

一般に、Android端末で、Googleウォレットアプリでnanacoを設定するメリットは、複数の電子マネーなどを一つにまとめて管理できることですが、一方で機能面では、nanacoアプリで設定する場合と比べて制限されています。これに関する対策としては、Googleウォレットアプリとnanacoアプリの両方が併用できるようになっています。

nanacoのネットタイプ

nanacoのネットタイプは、「nanacoネット会員」と呼ばれるもので、nanacoポイントが使えるサイトでの買物や取引で、nanacoポイントを利用できる、インターネット専用のnanacoを指します。

現在、セブンネットショッピングや7NOWといった、セブン&アイグループのネットショッピングで主に使うもので、nanacoポイントが使えるサイトに、nanacoネット会員番号を、事前に登録することで、nanacoポイントが利用できるようになります。

nanacoの使える場所

nanacoは、セブン-イレブンやイトーヨーカドーなど、セブン&アイグループの電子マネーですが、セブン&アイグループのお店以外に、nanacoマークのあるお店でも広く使えるようになっています。

現在、日本全国で、100万店を超えるお店で使えるようになっており、セブン&アイグループ以外で有名なところでは、例えば、マクドナルド、ケンタッキー、ミスタードーナツ、吉野家、餃子の王将、日高屋、ツルハドラッグ、スギ薬局、ビックカメラ、ヤマダデンキ、しまむら、コナカ、ラウンドワン、エネオスなどが挙げられます。

ちなみに、nanacoは、セブン&アイグループの競合となる、イオングループ、ローソン、ファミリーマートなどのお店では使うことができません。

nanacoの使い方

nanacoの使い方として、支払い、チャージ、ポイントの3つについて、簡単に説明したいと思います。

nanacoでの支払方法

nanacoでの支払いは、お店のレジで、「nanacoで」と支払方法を伝え、nanacoカード、もしくはnanacoモバイルを、レジの端末(専用リーダー)にかざすだけです。そうすると、「ピュリーン」という音が鳴って、支払いが完了します。

nanacoでのチャージ方法

nanacoでのチャージは、大きく分けて、「現金」と「クレジットカード」からのチャージ(入金)があり、現在、チャージ上限額は5万円となっています。

●現金でのチャージ

現金でのチャージは、セブン-イレブンなどのお店のレジ、セブン銀行ATM、nanacoチャージ機などでできるようになっている。

●クレジットカードでのチャージ

クレジットカードでのチャージは、セブンカードのクレジットカードを事前に登録して、支払後の残高が設定金額未満の場合に自動的にチャージできる「オートチャージ」と、好きなタイミングでチャージできる「クレジットチャージ」の2つの方法がある。

現在、クレジットチャージの利用の際には、nanaco会員メニュー、または、nanacoアプリで申し込みを行って、チャージ金額を受け取るといった流れになっている。なお、nanacoアプリなら、店舗に行かなくても、その場でチャージができる。

●上記以外のチャージ

現金とクレジットカードからのチャージ以外に、nanacoポイントを電子マネーに交換、セブンマイルを電子マネーに交換、nanacoギフトから入金といったチャージ方法もある。

※nanacoギフト:ポイント交換やキャンペーンなどで、電子マネーのnanacoとして受け取ることができるサービス。

nanacoポイント

nanacoポイントとは、電子マネーのnanacoの利用やキャンペーンなどにより付与されるポイントをいいます。これは、楽天ポイントやdポイントなどのように買い物の代金に対して付くポイントではなく、電子マネーの決済代金に対して付くポイントになっています。

現在、日本全国のnanacoマークのあるお店で、nanacoを支払いに利用すると、通常、200円(税抜)毎に1ポイントが貯まります。また、貯まったポイントは、1ポイント=1円分として、nanacoに交換して使うことができます。

◎貯まったnanacoポイントは、日常的には、電子マネーのnanacoに交換して、買い物に利用することが多い。この場合、ポイントの電子マネーへの交換については、セブン-イレブンなどのお店での交換と、nanacoアプリでの交換の二つのやり方がある。

◎nanacoポイントの使い方には、電子マネーのnanacoへの交換以外に、ネットショッピングでの買い物での利用、ANAのマイルやANA SKY コインへの交換、トラノコポイントへの交換、BOSAI POINTへの交換、社会貢献としての募金といった、ポイントの使い方もできる。

<セブンマイルプログラム>

セブン&アイグループには、買い物の代金につく、「セブンマイルプログラム」というものもある。セブンマイルプログラムとは、セブン&アイグループの店舗や公式通販サイトでの買い物などで貯まったマイルを、好きなタイミングに、好きな特典と交換することができるプログラムとなっている。

nanacoの主なメリット

電子マネーのnanacoの主なメリットとして、以下が挙げられます。

すばやく簡単に支払える

nanacoでは、現金を使わず、カードやスマホなどをお店の端末にかざすだけで、すばやく簡単に支払いが完了します。

誰でも安心して利用できる

nanacoは、プリペイド型の電子マネーで、事前に入金して使うため、クレジットカードのように使いすぎて、後から返済不能になることがありません。また、事前審査が不要なため、未成年の方でも利用することができます(15歳以下の方は、親権者の同意が必要)。

ポイントを貯めて使える

nanacoでは、日常的な買い物での電子マネーでの支払いで、nanacoポイントが貯まるほか、キャンペーンへの参加でも、nanacoポイントが貯まります。また、貯まったポイントは、1ポイント=1円分として、nanacoに交換して使うことができます。

非接触なので衛生面で安心である

nanacoで支払う場合、現金やカードを手渡ししないので、感染症対策など、衛生面でも安心と言えます。

Apple Payのnanacoは利便性が高い

例えば、Apple Payのnanacoを「セブン-イレブンアプリ」に登録すると、セブン-イレブンでの買い物で、支払いから、クーポン利用、nanacoポイント、セブンマイルまで、スムーズに取引することができます。

nanacoの主な注意点

電子マネーのnanacoを利用する際の主な注意点として、以下が挙げられます。

◎電子マネーのnanacoは、事前にチャージ(入金)しなければ使えない。

◎クレジットチャージに登録できるクレジットカードは、本人認証サービスに登録済のセブンカード・プラス、セブンカード・プラス(ゴールド)、セブンカード、セブンカード(ゴールド)に限られている。ただし、Apple Payのnanacoの場合は、ウォレットアプリに設定した、JCB、Mastercard、AMEXのカードからチャージすることが可能。

◎カードタイプのnanacoカードでは、入会時に発行手数料が300円(税込)かかる。

◎電子マネーのnanacoには有効期限がないが、一方で、nanacoポイントには有効期限がある。

◎モバイルnanacoでは、スマートフォンでアプリの設定が必要になる。また、機種変更時は、電子マネーやポイントの残高を引き継ぐ際に所定の手続きが必要となる。

◎店頭での「センターお預り分」の受け取り方を理解しておくことが必要である。なお、nanacoアプリで、クレジットチャージを実施した場合は、センター預り分とはならず、その場で反映される。

◎紛失・盗難時には、「利用停止の登録」が必要となる。

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