内部留保
読み方: | ないぶりゅうほ |
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英語: | Internal reserves |
分類: | 財務分析 |
内部留保は、「社内留保」とも呼ばれ、企業が獲得した利益の内、企業外へ分配することなく、企業内に留保した部分をいいます。
広義には、法人が利益の中から再投資などのために蓄積しておく資金を指し、また狭義には、営利企業において、今期の最終利益(当期純利益)から配当金や役員賞与などを差し引いた残りの部分を指します。
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内部留保の概念について
内部留保は、財務諸表の貸借対照表(B/S)において、利益準備金、任意積立金、繰越利益剰余金のいずれかの形で、B/Sの純資産の部に計上されます。
企業が得た利益を経営陣や株主などに分配せずに内部に残しておくものであり、その目的として、設備投資や研究開発を行って事業を拡大したり、将来赤字になった時に備えて蓄えておいたり、あるいは借入金の返済をするといったことが挙げられます。
内部留保の認識について
企業において、内部留保が多いほど資金繰りが楽になり、経営が安定しますが、一方で経営陣が特に目的を決めないまま現預金を貯めておくと、株主から配当の増額を求められたり、将来への投資による事業拡大を躊躇していると判断されることもあります。
なお、成長志向の企業では、配当で株主に還元するのではなく、再投資によって成長を目指すべく、内部留保を厚めに行うことも多いです。