減損損失
読み方: | げんそんそんしつ |
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英語: | Impairment loss |
分類: | 勘定科目(P/L) |
減損損失は、資産の帳簿上の価格が回収可能な価格を超過する金額をいいます。これは、特別損失の一つで、企業が保有する資産の「稼ぐ力」がなくなったと判断した場合に、その分の価値を減らすことで発生する損失です。
過去においては、グローバル展開する商社や製造業などにおいて、資源開発の失敗や買収先の不振などで、巨額の減損損失を計上しました。
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減損損失の会計処理
減損損失の会計処理は、帳簿上の価格を現実的に回収可能と考えられる価格まで引き下げ、その差額を損失として、その年度の業績に反映するもので、損益計算書(P/L)の特別損益の特別損失に計上します。
◎損益計算書 > 特別損益 > 特別損失 > 減損損失
一般に減損の対象となる資産については、土地や工場、資源権益といった固定資産、投資先の株式である投資有価証券などがあるほか、M&Aによって発生したのれんや特許権なども含まれます。
※減損:稼ぐ力のなくなった資産の価値を減らす会計処理。
減損損失の会計基準
企業会計において、日本の会計基準を採用する場合は、減損後に事業環境が好転して収益力が回復しても、一度計上した損失は取り消せません。一方で、国際会計基準(IFRS)を採用する場合は、資産の価値が回復したと認められるケースでは、過去に計上した損失を戻し入れることができます。