差金決済取引

読み方: さきんけっさいとりひき
英語: Contract for Difference
分類: CFD

差金決済取引は、「CFD取引」とも呼ばれ、原資産となる国内外の株価指数や株価指数先物、現物株、債券先物、コモディティといった様々な金融商品の価格を参照して行なわれる取引をいいます。

かつては、株式関連が対象で「エクイティ・スワップ」と呼ばれ、機関投資家のみが取引できましたが、2000年代以降、個人投資家も取引に参加できるようになり、マーケットに占めるシェアは急拡大しています。

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差金決済取引の仕組み

差金決済取引は、原資産の値動きをそのまま反映しながらも、原資産の現物の受渡しを一切伴わず、売買価格の差額で決済する仕組みになっています。

具体的には、信用取引や株価指数先物取引、商品先物取引、外国為替証拠金取引などと同様、買い建て売り建ての両方の取引が可能であり、その売買価格の差額が損益となります。また、証拠金取引のため、レバレッジ効果があり、利益も損失も大きいハイリスク・ハイリターン型の取引となっています。

なお、広義では、外国為替証拠金取引も差金決済取引の一つと言えますが、商品的には区別され、外国為替のものを「FX」、それ以外のものを「CFD」と呼びます。

差金決済取引の主な種類

差金決済取引は、取扱金融機関によって、取引対象となる原資産の種類が大きく異なっており、現在、日本で取引可能なものとしては以下があります。

・株価指数CFD:国内外の株価指数の値動きが取引対象
・株価指数先物CFD:国内外の株価指数先物の値動きが取引対象
・業種別指数CFD:国内外の業種別指数の値動きが取引対象
・株式CFD:国内外の株式(現物株)の値動きが取引対象
・債券先物CFD:国内外の国債先物の値動きが取引対象
・商品先物CFD:海外の商品先物の値動きが取引対象
・商品現物CFD:海外の商品現物の値動きが取引対象

差金決済取引の主なポイント

差金決済取引は、慣れるまで少し時間がかかりますが、その仕組みをよく理解すると、日本だけでなく世界中の様々な金融商品で、実にバラエティに富んだトレーディングができます。

・世界中の多様な金融商品を一つの口座で取引ができる
・24時間リアルタイムでいつでも取引ができる
・少ない資金(証拠金)で大きな取引ができる
・買いだけでなく、売りでも収益を上げられる
・現物のヘッジにも利用することができる
・ハイリスク・ハイリターンで資金効率が非常に高い

差金決済取引の実践

差金決済取引では、預けた資金を取引の売買代金としては利用せず、「証拠金」という形で別に取り扱われます。また、決済については、「差金決済方式」となっています。

・運用の基本は、「安く買って高く売る」か「高く売って安く買う」
・銘柄を選択し、「買いポジション」か「売りポジション」を作る
・差し入れた証拠金が取引の担保になり、現物の受け渡しはない
・取引を決済した際に生ずる差額(損益分)についてやりとりする
・ポジションを持つと金利調整額や配当金調整額などの受け払いがある

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