選択的デフォルト
読み方: | せんたくてきでふぉると |
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英語: | Selective Default |
分類: | デフォルト |
選択的デフォルトは、「SD」や「選択的債務不履行」とも呼ばれ、S&Pグローバル・レーティング(S&P)の長期発行体格付けの一つで、債務の少なくとも一部(格付けの有無を問わない)が予定期日に履行されなかったことを示すものです。
具合的には、債務者がある特定の債務または特定の種類の債務を選択して不履行としたものの、その他の債務については期日通りに支払いを継続すると同社が判断する場合に付与されます。これには、切迫した状況で債務交換が完了し、一つまたは複数の債務が額面を下回る金額で、現金で買い戻されたか、または他の証券に交換された場合も含まれます。
現在、S&Pでは、借手が一部債務について利払いや元本返済を停止した場合の「選択的デフォルト」と、利払いや元本返済が不可能になったり、債権者への返済を拒否したりした場合の「無条件デフォルト」に違いをつけています。また、フィッチも同様に「一部デフォルト(RD)」を設けていますが、ムーディーズは特に二つの違いを設けておらず、最下級の「C」は元利回収の見込みが極めて薄いデフォルト状態を示します。
なお、市場参加者の方でも、「秩序だった、または無秩序な」、「ソフトまたはハードな」、「管理されたまたは混乱した」デフォルトなどと表現し、リスク認識として違いをつけています。
<S&Pの長期発行体格付け>
・投資適格:AAA、AA、A、BBB
・投機的要素が強い:BB、B、CCC、CC
・その他:R、SDおよびD