着地取引
読み方: | ちゃくちとりひき |
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分類: | 取引 |
着地取引は、将来の一定の時期(約定日から1カ月以上先)に受渡しする条件で、現在の価格で債券売買を行う取引をいいます。
現時点で約定売買を行って受渡しが将来に行われる一種の先物取引で、その取引内容によって、顧客の買いを「買い着地(着地)」、また顧客の売りを「売り着地(逆着地)」と言います。
一般に債券は、店頭取引で行われるのが普通で、受渡期間は当事者の自由な合意に委ねられていますが、この内、着地取引は、約定日から受渡日までの期間が1カ月以上に渡るものが該当します(空売りや差金決済などの投機的な要素は排除されている)。
具体的には、近い将来に資金流入が見込まれる機関投資家が買い手に、一方で証券会社等が売り手となり、受渡日までの間、多くの場合、証券会社等は約定済の債券を自己現先等によって保有します。
なお、着地取引は、かつては活発な時期もありましたが、昨今では債券先物取引などの市場が整備され、金利変動リスクのヘッジが容易になったことから、その利用は非常に少なくなっています。
<日本証券業協会の着地取引の主な自主規制>
◎取引対象の顧客は、上場会社またはこれに準ずる法人であって、経済的・社会的に信用あるものに限られる。
◎取引できるのは、国債や地方債、政府関係機関債、社債、特定社債、投資法人債などのほか、円建て外債、外貨建て債券も含まれるが、新株予約権付社債は除かれる。
◎約定日から受渡日までの期間は6カ月を超えないこと。