BOPビジネス
読み方: | ぼっぷびじねす |
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分類: | 商慣行 |
BOPビジネスは、米ミシガン大のプラハラード教授らが提唱したとされる概念で、世界の所得階層別の人口分布をピラミッドに見立て、その底辺層を対象とするビジネスをいいます。
BOPとは、"Base of the Pyramid"または"Bottom of the Pyramid"の略で、途上国の年間所得3000米ドル以下の低所得者層を指し、現在、世界人口の70%以上がこの水準で生活し、その市場規模は約5兆ドルと言われています。
一般にBOPビジネスでは、製品を小分けにして販売単価を下げる手法がよく知られていますが、それ以外にも、低所得者自身を生産者や流通業者として取り込む手法、衛生面・活用面等での啓蒙活動を組み合わせる手法など、様々なやり方があります。
昨今、欧米や新興国(中国・インド他)の企業が積極的にBOPビジネスに取り組んでおり、世界的な多国籍企業では、日用雑貨を販売するユニリーバやプロクター・アンド・ギャンブルなどが代表例として挙げられます。また、日本企業では、住友化学のマラリア対策用の蚊帳販売がアフリカで成功した事例として知られています。
<BOPビジネス支援センター(経済産業省)のBOPビジネスの説明>
「主として、途上国におけるBOP層を対象(消費者、生産者、販売者のいずれか、またはその組み合わせ)とした持続可能なビジネスであり、現地における様々な社会的課題(水、生活必需品・サービスの提供、貧困削減等)の解決に資することが期待される、新たなビジネスモデルとして扱う」