シニョレッジ
英語: | Seigniorage |
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分類: | 概念 |
シニョレッジ(Seigniorage)は、鋳造した貨幣の額面と原価の差額で、通貨当局(発行者)が取得する収益をいいます。
貨幣が誕生した時代からある概念で、その直接的な語源は、中世の封建領主を意味する英語の「seignior(シニュール)」で、その昔、中世のヨーロッパでは封建領主が貨幣を鋳造し、額面価格と含有貴金属原価との差額を収入としていたことに由来するそうです。
一般にシニョレッジには、以下のように、狭義と広義の二つの意味があり、またシニョレッジの乱用は、悪性のインフレを招く恐れがあり、その魅力に負けると通貨価値の暴落を招く危険性があります。
◎狭義では「製造業的な発行益」があり、「紙幣や硬貨の額面価格-製造コスト」を意味する。
◎広義では「中央銀行の利鞘」があり、「中央銀行が持つ国債(受取利息)-中央銀行が発行する同額の紙幣(無利息の債務証書)=中央銀行が得る国債利息収入」を意味する。
ちなみに、現在、世界で一番シニョレッジの恩恵を受けているのは、基軸通貨の米ドルを持つ米国です。