ダブルギアリング規制

ダブルギアリング規制は、他の金融機関向けの出資に係る制限をいいます。これは、システミックリスクとして、金融機関の経営破綻の影響が他の金融機関に波及することを抑制するためのもので、金融機関が他の金融機関に対して行う一定の出資等を出資元の自己資本から控除するものとなっています。

一般にダブルギアリング規制は、バーゼル3への移行の中で、金融機関相互の持ち合いによる自己資本比率のかさ上げを抑制すること、また資本出資を抑制することで金融危機時の負の連鎖を未然に防止することなどを目的に導入され、日本においては、2013年3月から適用されています。

現在、本規制が生じうる出資先の金融機関としては、銀行や証券会社、保険会社、リース会社、クレジット会社などを含む国内外の金融業を営む者となっています。また、特例承認として、出資先の危機時の救済のための出資については、金融庁の承認があれば、特例として本規制を適用しないこととしています。

※ダブルギアリング：金融機関による他の金融機関への出資。