マクロ・プルーデンス
読み方: | まくろぷるーでんす |
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分類: | 概念 |
マクロ・プルーデンスは、金融システム全体のリスクの状況を分析・評価し、それに基づいて制度設計や政策対応を図ることを通じて、金融システム全体の安定を確保するという概念をいいます。
検査や考査、オフサイトモニタリングといった活動に代表される「ミクロ・プルーデンス(個々の金融機関の健全性を確保すること)」に対置されるもので、また本概念を実現するための具体的な政策的枠組みや手段を「マクロ・プルーデンス政策」と言います。
一般にマクロ・プルーデンスでは、金融システムを構成する金融機関や金融市場等とそれらの相互連関、実体経済と金融システムの連関がもたらす影響が重視され、2008年のリーマンショックをきっかけとした世界金融危機以降は、国際的にも本概念の重視が大きな潮流となっています。
現在、マクロ・プルーデンス政策については、(1)金融システム全体の状況とシステミックリスクの分析・評価、(2)システミックリスクの抑制を目的とした政策手段の実行やその勧告、といった機能を包含するものと理解されています。