カウンター・シクリカル・バッファー
英語: | Countercyclical capital buffer(CCyB) |
---|---|
分類: | 金融規制 |
カウンター・シクリカル・バッファーは、バーゼル3で導入された資本バッファーの一つで、景気循環の下降局面の影響を抑えるために、各金融機関が好況期に蓄えておく自己資本をいいます。
「カウンター・シクリカル(景気変動抑制的)」と「バッファー(好況の際の過剰な貸出を抑制するもの)」からなる用語で、過度な信用供与が行われていると各国当局が判断した場合に、当該国の金融機関に対して一律に積増しが求められる可変的な資本を指します。
一般にカウンター・シクリカル・バッファーは、金融システムのプロシクリカリティ(景気増幅効果)を抑制するという観点から、資本保全バッファーと共に、最低所要資本に対する上乗せとして導入された措置で、また金融システムの安定を政策目標とするマクロプルーデンス政策を代表する政策ツールとしても位置づけられています。
なお、カウンター・シクリカル・バッファーの水準は、「0%-2.5%」の範囲で各国の裁量により設定され、現在、日本の水準は、金融庁長官が別に指定した場合を除き、「0%」としています。