為替オーバーレイ
読み方: | かわせおーばーれい |
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英語: | Currency Overlay |
分類: | 専門業者・サービス |
為替オーバーレイは、「カレンシーオーバーレイ」とも呼ばれ、外債や外国株などの外貨建資産の為替部分を原資産から分離し、運用能力の高い専門の為替マネジャー(為替オーバーレイ業者)に運用委託(外部委託)を行うものをいいます。
ヘッジを含めて外国為替に関わる部分を一元的に管理するもので、国際証券投資における為替管理の手法として広く用いられています。
目次:コンテンツ構成
為替オーバーレイの普及と形式
1980年代後半に米国で始まり、1990年代以降、米国の年金基金の海外投資比率が高まるにつれ、米国における為替オーバーレイの提供が本格化し、その後、世界各国で急速に普及していきました。
現在、米国では、複数の外貨建ファンドの為替エクスポージャーをマスタートラストが一元管理し、その情報を受けた為替マネジャー(為替オーバーレイ業者)が全体の為替エクスポージャーの運用・管理を行うという形式が多いです。
為替オーバーレイの概念と活用
為替オーバーレイでは、為替を外貨建資産の付属品ではなく、一つの独立した資産として管理・運用していくという考え方であり、主な投資手法はクロスカレンシー・トレーディングとなっています。
また、実際の運用スタイルについては、リターンやリスクを積極的に予測して運用する「アクティブ運用」、為替ヘッジ率をベンチマークに近づけて運用する「パッシブ運用」、アクティブ運用とパッシブ運用を混合した「アクティブ・パッシブ混合運用」の3つに分類できます。
一般に為替オーバーレイを行うにあたっては、ベンチマークを何に設定するか、どのような手段を使って為替ヘッジをするか、リスク管理をどのようにするかなどの重要項目を明確化した「運用ガイドライン」を作成する必要があります。