貿易金融
読み方: | ぼうえききんゆう |
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分類: | 金融 |
貿易金融は、広義の商業金融の一つで、外国貿易を円滑に行うために必要な「資金の融通」や「信用の供与」のことをいいます。
具体的には、貿易に必要な資金を貸し付けたり、代金の支払いを保証したりする金融(仕組み)を指し、その担い手は主に民間金融機関ですが、一方で途上国等の貿易では様々なリスクも伴うため、国(政府)の公的機関や国際的機関なども監督・支援を行っています。
一般に貿易金融は、「輸出金融」と「輸入金融」と「現地金融」の三つに大別され、また日々の実需に基づいた取引であるため、銀行等の金融機関にとっては、損失を受けるリスクが相対的に低く、安定した収益が期待できる分野として期待されています。
●輸出金融
貨物(製品・商品・産品等)の輸出に関し、その生産・出荷から外国の輸入業者によって代金が支払われるまでに必要な金融全般を指し、貨物の船積み前の金融と船積み後の金融に分かれる。
●輸入金融
貨物(製品・商品・産品等)の輸入に関し、船荷証券などの書類が到着してから、最終的に国内の輸入業者が代金を決済するまでに必要な金融全般を指し、例えば、輸入に伴う為替決済や信用状の開設、輸入代金回収までの「はね返り円融資」などがある。
●現地金融
海外の現地法人が、所在国(現地)において事業活動をする中で必要な融資や債務保証などの金融全般を指し、日系現地法人の場合、日系金融機関と取引することが多い。