大統領貿易促進権限(TPA)
読み方: | だいとうりょうぼうえきそくしんけんげん |
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英語: | Trade Promotion Authority(TPA) |
分類: | 米国 |
大統領貿易促進権限(TPA)は、アメリカ合衆国で大統領の責任において行政府が通商交渉するための権限をいいます。
外国との貿易交渉を迅速に進めるために、議会への事前通告など一定条件を課す代わりに、議会は大統領と外国政府との通商合意の個別内容の修正を求めずに一括承認か不承認かとするもので、1990年代までは「ファスト・トラック権限(Fast Track Negotiating Authority:早期一括採決方式)」と呼ばれていました。
現在、米国では、憲法上、議会が外国との通商を規制する権限を持っているため、大統領が自由に通商協定を結びことができませんが、議会がTPA法案を承認(審議・可決)すると、大統領に強力な権限が与えられ、行政府の通商協定案が修正なしで一括承認するかどうかを決めるだけで済みます。